宮城研修
今回、安曇野の業界団体の研修旅行に
東日本大震災8年経った東北宮城へ行って参りました
一日目 仙台・石巻
せんだい3.11メモリアル交流館
駅と保育園と併設された施設
地図にある薄く白い部分が津波が到達した部分
東部道路が防潮堤の役割をだいぶしたようで
仙台市街地への津波被害を抑制したことは間違いありません
■仙台市の防災プラン(グランドデザイン)
①海岸付近は居住できないエリアとして指定
②防潮堤を統一的に設ける順次整備
③県道を第二防潮堤として整備
④東部道路を第三防潮堤として考える
このように三段構えの防御で仙台の街を守るプランが
着々と進んでいました
近くに在る津波被害を受けた小学校
周りがすべて流されるこの屋上に避難できたかが運命を分ける
瞬間があったことに、近くに多数の新しいお墓があったのも
心が苦しくなりました
その当時の被害を受けた時のままの姿でした
一階の教室の様子。天井まで浸水したことがうかがえます
2階の教室。その当時のクラスの目標などがそのまま
残っていました
2階の廊下の棚に津波の到達状況が判る痕
荒浜祈りの塔
荒浜小学校を500mほど海に行くと鎮魂のために
その時に襲った津波の高さ(9m)の像がありました
心から手を合わせました。
石巻市へ移動 石ノ森萬画館を見学
当時、海から3kmほどの位置にあるとみられる
この萬画館も津波被害を受けました。当時、ニュースでも目にしました。
現在は再開されておられました
市役所前には仮面ライダー
ロボコン
そして、津波到達高さを伝えるものも、、
忘れてはいけないその事実。
集落ごとに避難できる施設が整備されていました
集会所の様な避難できるような施設
日常でも地域景観に溶け込む工夫も必要に感じました
石巻の漁港そばの災害復興住宅
■石巻の防災プラン(グランドデザイン)
①北上川の両サイド、海岸線には防潮堤
②海岸に近いエリアは居住できないエリア(公園など)
③避難施設や復興災害住宅の建設など
二日目 女川
■女川の防災プラン(グランドデザイン)
①防潮堤を作らない街づくり
②居住エリア、市街地はある程度盛土をした台地、
③海岸付近のメモリアルエリアは居住禁止(商店など)
※これは、津波被害のエリアの住民の大規模な移転や
インフラの再構築にどれだけのパワーが必要かというくらい
地元の理解と協力無くして、思い切った防災構築はない
工事スケジュールや復興方針など
復興ゾーニング
模型
市庁舎、図書館、病院などの複合施設
慰霊碑
千年後の命を守る決心を感じました
女川駅
坂茂さんが設計した駅舎
屋根の架構が独特で印象的でした
駅前は整備が進み、おしゃれな感じです
隈研吾さん設計の森舞台
宮城県大崎市にある「感覚ミュージアム」へ
設計は磯崎新さんに師事した六角鬼丈さん
独特の楽器
独特の遊戯
感覚の面白さを体験できました
3日目 仙台郊外
仙台市天文台へ
プラネタリウムや天文に関する展示の数々
好奇心の塊である子供さんにはお勧めです
最後に牛タンを食すことができ宮城を満喫して帰路に
■研修後期
東日本大震災で津波被害が大きく人々の記憶からは
3.11の出来事は決して忘れられるものではない
同じ津波が来たことを考えて、安全、安心して暮らせる
まちづくりを行っている
長野県においても、大地震が来た時の備えとして
耐震化や安全について標準として配慮をすることが
欠かせないと胸に刻むのでした。
また、都市計画においても、地震や豪雨などから人の命を守る
安全に暮らせるインフラ整備も欠かせない。
我々設計士だけでは、どうにもならない部分もあることに
気づくとともに、行政と民間が共同で災害に強い地域を目指す必要を
強く感じました
感謝